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秋のもりづくり大作戦 


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第12回 野びと塾
2012年11月10日~11日

報告書



キャンプを終えて生徒を見送ったあと、二日ぶりの風呂に入った。頭髪を洗うと、ジャリジャリ。砂かと思ったらクローバーの種だった。みんなで大量のクローバー種(40kg)をそこかしこ投げ合った結果だ。指導したのは、たしか私。豆まきではないのです、気持ちを込めてまきましょう。きっと私以外の多くの参加者も頭に種をたくさんつけて帰宅している。

 野びと塾は、二日間まともにいったことがかない。台風、雪、嵐、大雨、大寒波。そして今回は初日朝、マイクロバスのバッテリーあがり。一時間ほどロスを課された我々がたどり着いた標高900mの山中は、すでに太陽が傾きかけていた。




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明日の雨に備えて、みんなに聞いた「あす雨の中、植樹活動をするか、それとも今日がんばって樹木を植えて、だけど夜ごはん闇の中だぞ」全員が今日樹木を植えると手をあげた。初参加の小学1年生たちも、わけもわからず手をあげた。樹木を植えることにした。

いつも「苗木」と表現する植樹活動の木々たちであるが今回は「樹木」と表現する。なぜなら、いつもの苗木より背が高い。たとえばいつもヤマザクラは80cm程度の苗木だが、今回は4mなのである。車内を痛めつけられたマイクロバスがまいったと言ってバッテリーあがりをおこすほど長い。

このような長い樹木を植えることになった経緯は、過去、背の低い樹木を植えたところ、鹿やウサギに食べられてしまっているからだ。ひどいときには植えたその日に食べられてしまった。獣害ネットといって動物の侵入をふせぐネット(2m)を飛び越えて動物たちはやってくる。動物たちは野びとが植えた苗木を食べるとき、なぜか先端だけ食み、食んだとき苗木を首で引っ張るのだろう、ことごとく、根を張るゼンゼン前に引っこ抜かれていた。これは学習。なぜ動物が小さな苗木まで食べてしまうのか。過去400本の苗木を植えて350本は食べられている。根ごとそのへんに落ちていたなんてことはザラ。だから今回は、背の高い樹木たちを選んだ。背が高ければトップを食べられる心配はない。

今回は、低いもので120cm、高くて4mの樹木たち。なかでも注目は東南アジア原産の菩提樹(ボダイジュ)。これは地球温暖化の影響がどこまで進んでいるかの実験でもある。菩提樹はインドでお釈迦様が悟りをひらいたときに座っていた有名な樹で、香りがとても良い。そしてもうひとつ、いつもと違うのは多種多様な樹木を植えたこと。クヌギ、コナラ、モミジ、シラカシ、クスノキ、ソメイヨシノ、ブナ、シイノキ、エゴ、エノキ、クリ、ケヤキ、クルミ、ヤマザクラ、菩提樹の15種類。きっと野生動物でも食べたくない樹木があるはず。どれが生き残るかは、また報告したいと思う。








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さて、キャンプである。樹木を植えた子どもたちはさっそく夕食の準備に取り掛かった。11月なのにシャツ一枚でいいほど穏やかな陽気のなか、野菜を切ったり炊飯の準備に取り掛かる。まさか明日大雨が降るとは思いもしないほど、おいしいカレーライス。飯ごう炊きの白米は計3回ともこげてしまったが、炊飯係は「やり直す」と常に前向きだった。去年の同じ時期に、同じ場所でキャンプをしたときは、大嵐で、森がゴウゴウ音を立てる中、飛ばされるタープを片手に、暗闇でカレーライスを食べた。今回は、無風のカレーライス。無風ほど、外メシ一番の調味料はない。

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そして今回の初挑戦は、闇のなか手さぐりでテント設営をしたこと。あえて暗闇でのテント設営。懐中電灯は各テントにつき20秒を3回まで。手さぐりで感覚をつかむ。おかげでテントのポール一本をダメにしてしまったが「やってできないことはない」ということを知ってほしかった。やったことがないからと最初から諦める人間になってほしくないから初挑戦は毎回重要。焚火の炎の調節にしても、考えないで即行動したほうがいいことが世の中にはたくさんある。考えすぎる前にまずやってみてほしい。なにが正しいかわからない世の中で怒られることを恐れちゃいけない。

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そして翌日、朝ごはんにしてはヘビーなクリームシチューを食べたあと、クローバーの種40キロを撒いた。岩と石ころしかない「山の斜面に樹木を植える」ことは、土砂崩れの原因を根本から予防する絶対的方法であるが、それにはまず草の種を植えることを優先させたい。石ころを手のひらに載せてコップの水を流すと、保水効果が皆無であることがわかる。それがこの山の現状だ。草を育成させることで飛んできた枯葉が引っかかり、いずれそれは土になる。土があってはじめて樹木は育つ。人間も環境が整わないと勉強しても身につかないように動植物も環境次第でいきてくる。


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このガレ場もさることながら、現在日本の山はスギヒノキが圧倒的におおい。スギヒノキの林は一箇所で土砂崩れを起こすと周辺でも発生するのが普通で、またたくまに一体が崩れてしまう。戦争に負けたあと金になると言われて植えたスギヒノキは平成に入ると金にならないからと手入れしなくなった。手つかずという意味にも色々ある。国土3分の1が根をあさく張るスギヒノキなどの針葉樹林に加え、開発した山は土砂崩れを頻発させており、問題の竹林を含めれば国土半分が健康でないことになる。

太古の森林をみると多種多様な樹木が折り重なって生きている。実のなる木々に囲まれた動物たちも幸せだったろう。そんな野生動物がいま「獣害」として扱われている。森に食べるものがなく里におりて畑を物色するなどが獣害である。生きているだけで害といわれてしまった動物は存在そのものを否定されている。動物の味方をしようというのではない。人間だけ幸せにはなれないということだ。一日5種類の動物や植物が絶滅している地球上では、鉄に囲まれた生活をしていても動植物のバイブスは受け取っている。どうあがこうと自然界と調和せざるをえない人間は、どこかなにかに不満や不安を感じながら生きている。そんな不満を解消するヒントが太古の森にはある。一種の生き方を競い合って上に伸びるだけでなく、多様な樹木が寄り道しながらみなで成長している。そこには太陽に向かうという芯があるから無駄なものは何もない。倒れそうな人がいたらみんなで支える。自他利益のために実をつける。みんなのために生きるのが普通だからありがとうという言葉すらない。水、食糧、想像力。命の源にはなんでもある。

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土砂崩れの宝庫に、動物たちの洗礼。野びと塾は過酷な環境に樹木を植えていることになる。とはいえ、ある意味まっさらな山の斜面(ガレ場)にイチから森林を作ろうという挑戦はぜいたくな話だ。土地所有者の佐藤さんも、子どもたちのためならと快く応じてくれている。

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 クローバーの種を蒔き終わり、さて残り時間、散歩にいくかという時、本降りの雨がやってきた。降りしきる雨のなか集合をかけ、子どもたちにどうしたいか聞くと、やはり散策したいという。どうしても山を歩きたいようだ。雨の増す昼さがり、藁科川の水源まで歩いた。林に入ると樹木たちが雨を避けてくれることを知った。一時間ほどで水源に到着するころには、あえて雨具を着なかった生徒がずぶ濡れで「寒い」と言った。みな無口になった。水源での記念撮影と課外授業もそこそこに、枝打ちをしていないスギの大木の下で昼食をとった。大木といっても太さはそれほどでもなく、ただし樹齢は80年以上。商用のスギは枝(無駄)を落として養分を上(脳)に持っていかせて背を高くするが、自然のスギは誰かが「トトロの木」というほどえも言えぬ美しさを誇り、私たちに雨宿りの場所を提供してくれた。
来た道をまたテント場まで歩いて戻り、小屋で茶をすすりながら会議をした。参加した彼らから発せられた言葉は以下に記載。
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子どもたちの意見交換
・人間が自然サイクルの頂点というのが怖い。こんどは人間がほかの動物に食べられてしまうのではないか。
・人間と動物が協力して生きていけたらいい。
・いままで人間がいじめてきた自然を直すのは普通のこと。
・自然界からバツを受けている気がする。

私たち命のみなもとは、お金になるか、ならないかという判断の元、判決をくだされてきた。帰りの会で女子児童が笑顔で、山に対しての率直な意見を言った「反省の気持ちを感じている」。キラキラかがやく子どもたちの目、そして雨の森林。日本の森林そして日本人の未来も、美しくかがやくことを願っています。

野びと塾
青山まさとら





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2012/11/14(Wed) 23:22:46 |  まっとめBLOG速報
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